アルゼンチンババア よしもとばなな著のレビューです。
めくる小さな美術館のようなキラキラ本
こんなに本のページをめくるのにワクワクしたのは久しぶりかも?って思うほど、本自体を楽しめたのです。
しかけ本とまでは行きませんが、ちょくちょく小細工がされていて、「めくる美術館」とでも言う感じです。
絵の載せてあるページの紙質や大きさ、色など変化させてあるのです。
なので1冊の本であるのに、手触りが変わるという、これまでにない感覚!
他に文字色がちょっと変わったり…非常に面白いです。
その他の特長は、英語版と日本語版が対になって書かれていることと、綺麗な写真の掲載もあります。また、文章の長さなんかもページによって変わったりします。ん~~七変化、七変化。
そしてそして、このアルゼンチンババア!
すごい名前ですが、このババアと関わりを持つことによって、身内の「死」を乗り越えていく親子。そして新しい生命。
サラサラ軽い流れですが、なーんか、良い話なんです。
よしもとばなな色がよく出ていました。
本のデザイン的な部分ばかり語ってしまいましたが、内容もしっかり手ごたえがありました。電子書籍じゃ、絶対この作品の良さは伝わらない!本のケースを含めてはじめてひとつの作品として仕上がっているので、図書館のもダメかな…。
ということで、何度も眺めてしまいたくなる1冊。
本棚に飾っちゃいました☆