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【レビュー】メモリークエスト:高野秀行

 メモリークエスト:高野秀行著のレビューです。

メモリークエスト (幻冬舎文庫)

メモリークエスト (幻冬舎文庫)

 

 

世界規模で人探し。よくやるねぇー、でも高野さんにかかると世界は案外狭い!?

 

【依頼ファイル】タイで出会ったスーパー小学生
【探してほしい記憶の時間】2003年9月
【国名】タイ
【都市名】バンコクから2時間の山奥の村
【探して欲しい記憶の人物の性別】男性


例えば大まかにこんな資料を渡されて、人探しをすることになったら・・・
っていうか、ムリ~~~って初めからお断りするのが普通でしょう。

しかし高野さんです。敢えて自分から「探しますよ~」的な企画をし、世界に飛び出していくのです。

 

メモリークエストとは、
日常生活を送るうえでは差し支えないので忘れているがふとした時に思い出すような人や物、そんな「記憶」を探し、そこにある物語を知りたいという発想から生まれたもの。

 

というわけで、依頼者のメールや昔の写真のみを頼りに、世界のあちこちを飛び回り人探しに励みます。とは言え、漠然としすぎるこの企画。ほぼ勘や現地の人たちの些細な情報のみを頼りに一喜一憂しながら旅を続けて行きます。

 

 

 

 

とにかく「大丈夫?」って気持ちと、「もしや?」という期待の連続。しかし、面白いもので、これがあれよあれよと繋がって行くんですから世の中狭い!?って思ってしまう。

 

今回の捜索エリアは、タイ、セーシル、南アフリカ共和国、旧ユーゴスラヴィア。
セーシルなどあまり話を聞くことのないリゾート地の様子も覗けて楽しかったし、何といってもここで捜査対象になっている「春画じぃさん」の数々のエピソードが可笑しくて可笑しくて。

 

その他、途中、高野さんご自身のメモリークエストを交えながら、最後までハラハラ、ドキドキの気持ちを維持しつつ幕は下ります。

 

結局探し出せなかった人もいましたが、ほぼ成功しています。これは長年培ってきた高野さんの「旅の勘」と「運の良さ」の賜物です。一般の人が同じことをしても、きっとここまで探し出すことはできないだろうと。

 

そうそう、探している人物がどんな人か、読めば読むほど気になってきます。ご安心ください。見つけ出された人物の写真が話の最後のぺージ掲載されています。これがあるとないとでは大違い。「この人か!」と写真を見た時のスッキリ感がたまりません。

 

本書を読んでいると「案外世界は狭いな」という気持ちにさせらる。

いや、本当はすごく広いはずなんだけど不思議です。

 

最後に、自分がメモリークエストするとしたら・・・と考えていたら、キリがないほどいろんな人の顔が浮かんできました(笑)