ちいさいおやじ日記:あさののい著のレビューです。
今日、ちいさなおじさんを拾った。
びしょぬれだしなんとなく
放っておけなかったから・・・・
牛乳をあげてみたら いきおいよく飲んだ
おなかがすいてたらしい
飲んだらすぐに眠ってしまった
よほど疲れていたのだろうこのおじさんどうしよう・・・・
唐突におじさんを拾った雨の日のシーンから始まる話。
このおじさん、手のひらサイズで肩とかにちょこんと乗せ、一緒にお出かけ出来て楽しいですが、ネクタイ姿で、たばこは吸うし、お酒も飲む。行動はおやじそのものなのです。
しかし、こうして小さくなっちゃうと、愛らしさ倍増!日常で見せる数々のお茶目な行動になんだかとーっても癒されてしまう。
ハチに刺されたら、毒抜きをペッペッとしてくれる献身的なおじさん。そうかと思えば、私が寝ている間にボールペンで鼻の下に3本鼻毛を書くなんて、ちょっとした嫌がらせをすることもある。
台所では麦チョコを食べながら眠ってしまい大量のアリにたかられている。
またある時は、おじさんがおじさん(やはり小さい)を拾って来た。寝ているうちにそのおじさんのカツラがずれてしまったのを見て、そっと直してあげるという優しさがニクイ。猫や犬たちとも、そこそこ楽しそうに共存している。
私とおじさんのほんのり笑える日々には、少しだけ淋しげなシーンも含まれている。
たまにどこか遠くを眺めているおじさんの黄昏れた背中。どこかに帰りたいのだ・・・と、見ているだけで切なく胸がキュンとなる。
あらら、あらら、私もすっかりこのおじさんに釘付けになってしまった。
ご機嫌なおじさん、哀愁漂うおじさん、ちょっと拗ねたおじさん。ページが進むごとに、いろんなおじさんの姿が目に浮かぶ。
「どうか、おじさん、どこへも行かないでー」という気持ちにさせられちゃう。
ちょっとシュール、ちょっとかわいい。この微妙なバランスがなんとも癖になるお話ばかりです。はぁー脱力、脱力。







