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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】野蛮な読書:平松洋子

 

 

野蛮な読書:平松洋子著のレビューです。

野蛮な読書 (集英社文庫)

野蛮な読書 (集英社文庫)

 

 

 

本は本を連れてくる…そうなんだよなぁ~と思わず頷くページ続出

 

会った瞬間から、マシンガンのごとく話し始める人って居ますよね。
別れたあとも、なんか耳がワンワンしちゃうような…
声こそは聞こえてきませんが、読後にこんな感覚になった迫力本。

 

いや、決してうざったいと言う意味ではなく、それくらい文字が迫ってくる
という気迫が感じられる文体であったということなのです。

 

平松さんご自身、きっと読むのも書くのも大好きなのでしょう。
泉のように言葉が次々に湧き出て来るのではないかと思うほど、その語彙力、表現力に長けている方なんだという印象。文字が飛び跳ねているというか、とにかく活きがいいのです。

 

こんな風に、感じたことをスラスラ表現出来ちゃうのはなんとも羨ましい限りです。

 

平松さんの日々の出来事と、書評がうまく交わって行く内容。

※沢村貞子、山田風太郎、獅子文六、宇能鴻一郎、佐野洋子、川端康成…など103冊を紹介しています。

 

 

 

なにげなく、話が始まっていくので、気付かなかったのですが、
最後に紹介された本のリストを見たら、1話に10冊くらい紹介されていました。

 

ちょうど「100年前の女の子」という書評を公開し、その直後に、平松さんの同本の書評を読むことになった私。同じ本を読んでいたことに喜びを覚える半面、どんな書評を書かれているのか興味津々。はぁ…言いたいことは一緒なのに…と、石ころを蹴りたい気分に(笑)

 

「本は本を連れてくる」…大きく頷いたこの一言。
シンプルなことなんだけど、読書の醍醐味って、まさにコレって思うのである。

 

平松さんの言葉通り、ここで紹介されたたくさんの本に刺激を受け、読者はまた次の本へと繋がっていく。

 

読みたい本が山ほどある。
隙あれば活字を追い、新しい本を求め、所かまわず読み続けたい。
この本を読み、益々、読書の愉しみと喜びを実感しました。

 

タイトルの「野蛮な読書」…なんとも良い響きである。