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【レビュー】樋口一葉に聞く:井上ひさし

 

 

樋口一葉に聞く:井上ひさし著のレビューです。

樋口一葉に聞く

樋口一葉に聞く

 

 

◆井上ひさしVS樋口一葉 架空対談は爆笑ものでした

 

 

「頭痛肩こり樋口一葉」が楽しい一冊だったのでその続きとして、
こちらの本も読むことにしました。

 

本書は井上ひさしさんが、あらゆるパターンを使って「樋口一葉」に

接触しているといった印象で、ギュッ、ギュッと1冊にこれでもか!

というくらい、一葉三昧な仕上がりになっています。

 

中でも大変面白かったのは「樋口一葉に聞く」ということで、

井上ひさしさんが聞き手になって一葉さんにあれこれ

インタビューするのです。

 

この架空対談は、「井上ひさし妄想炸裂」と言った感じで爆笑ものです。
途中で一葉さんの肩を揉んであげるという場面もあり、

終始クスクス笑ってしまいます。

 

そして、個人的には「一葉はこう生きた」という章が釘付けに。
ここは生い立ち関係が書かれたページになるのですが、当時の写真が
たくさん掲載されています。

 

特に「萩の舎」での女性たちの集合写真はずっと見ていても飽きません。
ご存じの方も多いと思いますが、みんなが晴れ着を着ている中、

一葉は古着をまとって写真に写るという話の一枚です。

 

白黒写真なので、私の目には一葉だけがみすぼらしい格好を

しているといった感じには見えませんでしたが、これがカラ―

写真だったらきっとその違いがくっきり分かるのかなぁーなど、

思わずじっくり見てしまいます。

 

でも着物より何と言うか…一葉のキリッとした表情は、他のどの女性よりも
利発そうで、ちょっと格好がいい。

これら写真の数々はとても貴重ですし、興味深いのですが…。
こう言っては何ですが、夜中の読書に向かないというか「怖い」。

 

昔の写真の写し方というのもあるけど、表情がなくジッと

こちらを見ている感じがねぇ…。
しかも集合写真の彼女たち、みんなマナーとして、手を着物の袖口に

隠しているからすごーく違和感があって怖い。

と、余計なことかも知れませんが、自分はホラー小説よりこっちの方が

ある意味怖かったのです。

 

他にも「頭痛肩こり樋口一葉」の幻の上演プロットや秘蔵資料などを

織り交ぜたくさんの一葉関連に触れられます。

 

対談『一葉についての「噂」』の対談では、一葉は処女かという

難問について話されています。たくさんの方々がこの謎について

触れていますが、私自身まだ霧の中といった感じで掴めていません。

追々、感じ取れるなにかが見つかるのか…。

こんなことも含め一葉作品を読んで行こうと思います。

 

 

uzumaki-guruguru.hatenablog.com

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