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【レビュー・あらすじ・感想】吉行淳之介をめぐる17の物語:相庭泰志

 

 

 吉行淳之介をめぐる17の物語:相庭泰志著のレビューです。

吉行淳之介をめぐる17の物語

吉行淳之介をめぐる17の物語

 

 

タモリが、陽水が、メイコが…みんな淳之介の虜だった!

 

淳之介に関わっていた女性たちの作品を読み続けてきましたが、ここでちょっと男性はこの人をどう見ていたのか気になり見つけたのが本書です。

 

村松 友視、中村メイコ、山藤章二、タモリ、野坂昭如、井上陽水、

宮城まり子、瀬戸内寂聴川村二郎、吉行あぐり、黒鉄ヒロシ、

田村順子、鈴木重生、徳島高義、大久保まり子、大久保房男、

嶋津櫻子プラス吉行和子さんと向田和子(故;向田邦子氏の妹)の対談。

 

芸能界、編集関係者、銀座関係者など、まぁ、豪華なメンバーたちが淳之介さんの魅力をたっぷり語ってくれています。

 

で、早々にひとこと感想を言ってしまうと…「やっぱりその魅力にやられてしまいそう…ヤバイぞ、私…」ということなんです。

 

今まで「どーしょうもないなぁーこの人」なんて思ってましたが、様々な方のエピソードを読むと「わっ。格好いい…カモ」と思うことしばしば(苦笑)以下、ステキ部分を抜粋してみました。

 

・タモリ氏は言う
「かっこういいなあ、こういうふうに年をとって行きたいなあ、酒をのんでみたいなあ」なんて思うことは、吉行さんに会わなかったらまずなかったでしょうね。

 

・野坂氏は言う
そこにいるだけでその場の雰囲気が変わってしまう。吉行さんとともに文壇というものや、文壇酒場は名実ともになくなりました。

 

・陽水氏は言う
吉行さんの気配りは会って一カ月後に「あ、そういう気配りだったのか」と合点がいくような深いもので、ものすごく高いレベルの配慮を施すことが出来る方。

 

・村松氏は言う
ドアが開いて吉行さんが入って来ると、そこにいたホステスが電気掃除機に吸い寄せられるみたいに、みんなついて行ってしまったというんです。これぞ吉行淳之介ですね。

 

男性陣は特にお酒の場で接することが多かったようで、その場の存在感と気配りの細やかさについて語る方が多い。誰に対しても自然に振舞う彼に対して「憧れの的」
という存在であったことも伺える。

 

 

 

そして、女性陣は誰もが口を揃えた様に、彼の容姿と立ち居振る舞いの美しさを熱く語っている。

 

あの瀬戸内寂聴さんまでも、「一挙手一投足に目が奪われた」と言い、メイコは彼に本気で一目惚れをしている。

 

君の首筋にはほくろがある。そのほうが、ずっといいアクセサリーだ

 

メイコに似合わないアクセサリーを外させて言った一言がコレだ。まぁーなんという…照れるじゃないですか。こんな言葉サラサラ出てきてしまうってのもなんですが、彼は天然っぽいです。罪だなぁ。

 

講演会をすれば奥様連中が、話はそっちのけでうっとりと淳之介を見つめ、あの美しい手をひらひらさせると、ポーっとなり、大変な熱気だったそうです。一体どんなだったのだろう?

 

母も「一緒にお酒を飲んでみたかった人」と勘違い発言をしていました。まぁ、確かに一緒に飲んでみたら、きっと会話も含め楽しいだろうなぁと感じます。しかし、聞いてみたい野太い声も会話も、今となっては確かめようがないのが口惜しいところです。

 

本書は最後に中沢けいさんが選んだ、エッセイ10編も掲載。子供時代の淳之介と銀座の話は、また違った微笑ましい彼の一面が見えて楽しませてもらいました。

 

ということで、あれほど女たらしと言っていた私ですが「いや、貴方の魅力認めます!」と若干の敗北感は否めません。二転三転と読むごとに、魅せられる淳之介様。参りました。