月夜の散歩:角田光代著のレビューです。
感想:テレパシー会話、使えますか?
「オレンジページ」に連載中のエッセイをまとめた本です。表紙、そして中にもちょこちょこ登場するトトはん。すっかり角田さんのお仕事の宣伝猫?としても活躍中!
日常だなぁ~あんまり代わり映えしない毎日だと思っていても、ちょっとずついろんなことが変わって行ったり、昔の出来事を愛おしく感じるようになったり。よちよち歩きの日々の変化こそが日常なんだと感じさせられたエッセイの数々でした。
食、人、暮らし、時代に括られ、各エッセイの最後にちっちゃなスナップ写真が載せてある。
この写真がほぼトトはんと食べ物なんですけど、白黒なので、猫画像は別として、食べ物に関してはとても気だるい。美味しそうに見えないところがちょっと笑えます。
何度作っても上手くいかない料理とか、「光り輝く総菜屋」なんてタイトルは、なんだろ?なんだろ?と好奇心をそそられる。
「そこだけケチ」は、クスクス笑いながらも大いに共感。フリーザーバッグ、洗って再利用しちゃう人とかいますよね。←わたし特殊に働くケチ感情っていろいろなパターンがあって面白い。
そして今回一番親近感を覚えたのはテレパシー会話。「ほら、あの」で、会話が進んでしまうというある年齢を境に出来るようになる会話です(笑)
「あの人」や「あの時」など特定されなくてもきちんと会話が成立してしまうというあれです。テレパシー会話、若い時には皆無だったみなさんも、心当たりありませんか?
角田さんは言う。
年齢とともに私たちはこのすばらしき能力を手に入れ、立派に育てているのである。
「神楽坂のあそこ」と言われ、相手と同じ風景を思い浮かべたらもう立派なテレパシー会話!そう捉えるとなんだか若者にない能力を身につけた気になりもの忘れもまんざらでもない。
最後に「深夜家食堂」はとても愛おしい深夜料理の楽しさが詰まった話で好きだなぁ。
ということで、ラストはトトはんのサービスショットが連続で!角田さんも登場し、お家の風景がほんわか温かい。




