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読書書評ブログへようこそ!読んだ本についてのあれこれを思いのままにぐるぐるかきます。

【レビュー】雨月物語 魔道、呪い、愛、救い、そして美の物語集 :金原瑞人

 

雨月物語 魔道、呪い、愛、救い、そして美の物語集のレビューです。

雨月物語 魔道、呪い、愛、救い、そして美の物語集 (ストーリーで楽しむ日本の古典 5)

雨月物語 魔道、呪い、愛、救い、そして美の物語集 (ストーリーで楽しむ日本の古典 5)

 

 

 

◆「雨月物語 」

     ──この美しいタイトルからは想像もつかない恐ろしい話

 

 

長い間、読もう、読もうと思っていてなかなか読めなかった「雨月物語」。
借りて来たはいいけど、この本を読むことを遮るかのように平安文学発作が
起きてしまったので、渡辺淳一さんの「天上紅蓮」を急遽読むことにした。

 

そこで璋子と白河法皇の子・崇徳天皇の不憫さや母親を守る姿に頼もしく
感じたりしたわけだが、次に控えていた「雨月物語」で「崇徳」という文字を
こんな形で見るとは思わなかったので、一瞬「なになに?」と、
たじろきましたよ。


まるで、「天上紅蓮を先に読んでから、雨月物語の変わり果てたオレを
見るがよい」と崇徳院さまに誘導されたような・・・.その不気味さったら!

さて本書は、文芸部の生徒たちが、一話、一話、発表してゆくという形式で
進行してゆき、かなり読みやすい。

 

彼らの漏らす感想等は現代っ子らしい口調で語られているので
古典+新しい文学解説といった新鮮な空気感がある。
これを良しとするかは、きっと意見が分かれるところだと思うのですが。

 

9つの話の中で何と言っても「白峰」が一番来ました!
西行法師が讃岐国を訪ねた時の話で、あの崇徳院さまが成仏せずに
怨霊となって登場するという恐ろしい話。荒れ狂う崇徳院さまの
魔王っぷりがド迫力です。

 

「天上紅蓮」で見た幼い姿はもうそこにはなく、すっかり変わり果てた姿に
私もびっくり。恐ろしいです。負のパワー全開で!

 

「雨月物語 」──この美しいタイトルからは想像もつかない

恐ろしい話ではあったけど、サブタイトルにもあるように

「魔道、呪い、愛、救い そして美の物語」と、色々な要素が

含まれた物語でもあるので、どの話も読み応えがあり、

読後のしっとり感はなかなか味わい深みもあるのです。

 

本書は大まかに言えば入門書ですね。
一人でも多くの子供たちに読んでもらいたい、子供たちに古典に
馴染んでもらおうという雰囲気で、興味がもてるよう様々な
工夫が感じられました。

 

がしかし、大人はこの内容を土台に、やはり混じりけのない原作にも
触れたくなると思います。

 

さて、崇徳院さま・・・このままどこにも登場せず

私の中で幕が下りてくれるといいのですけどね。

 

またどなたかの書評から呼ばれちゃうかも~。
それが何よりも怖かったりします(笑)