蜻蛉日記 (ビギナーズ・クラシックス 日本の古典)のレビューです。
蜻蛉日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)
- 作者: 角川書店
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川学芸出版
- 発売日: 2012/11/05
- メディア: Kindle版
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感想:結婚生活の不満を延々と書き連ねる日記
藤原道綱の母の21年の日記です。この日記は、一言で言うと「不満満載日記」。夫・藤原兼家との「はかない結婚生活」という明確なテーマがあるこの日記。
上級貴族の男性が複数の妻を持つ時代。兼家にもすでに時姫という妻が居て長男も生まれています。
道綱の母の所へは「通い婚」と言う形で、結婚当初はよく来ていた夫もそのうち、ぽつりぽつりと言った感じになります。
なんで来てくれないの?なんで他の女のところへ行くの?と、ずーーーーと、嘆いてばかり。構ってちゃんのくせに、夫が来れば来るで、憎まれ口ばかり言う、藤原道綱の母はちょっと面倒なタイプですね。
よくもまぁ、ここまでネガティブになれるものだと。通常だと、この時代の男性達の自由気ままな女性達への振る舞いにイラっとすることが多かったのですが、「蜻蛉日記」に限っては同情のしようがない。
うらみ・妬み・憤り・あきらめ、こんな感情を抱えながらひたすら待ちわびる妻。こんな女性のもとに通う男性は居ないだろうよ。それでも通うこの藤原兼家にむしろ同情してしまいそうになりました。いや、形だけでもよく頑張った(笑)
「蜻蛉日記」は上・中・下巻という構成。下巻に来てようやく道綱の母は養女を迎えるなどして、目先を変える生活を試みますが、それもほんの束の間。21年に及ぶこの日記の最後もとても虚しい感じだけを残していくという…。
はぁ…。どんな時代でも、負の感情をぶちまけられると疲れるわぁ。最初は面白く読んでいたのですが、後半は「もういい加減嘆いてばかりいないの!」と言いたくなっちゃいましたよ。
それにしても、こういう感じの女性は結構多かったのかなぁ。夫をただひたすら待つだけの生活って…。そりゃ、ストレス溜まりますよね。





