◆図書館情調:日比嘉高編のレビューです。
早いものでシリーズ紙礫も9まで来ました!
まだ全部は読んでいませんが、時代を反映した
とても雰囲気のある作品が集まるアンソロジーです。
今回のテーマは図書館。
いつも利用しているところであるにも関わらず
意外にも昔の図書館事情を知らなかったのだなぁ...と、
本書を読んで改めて感じました。
下足番がいたり、女子専用の閲覧室があったり、
15~6歳から20歳くらいの少年たちが図書館で
出納係として勤めていたりと、小説から
図書館の内部状況が窺えました。
今と違って図書館の数も少なく、
図書館はもっと特別な場所だったように思えました。
内容的にちょっと難しいものも今回はあった。
そんな中、三崎亜記さんの「図書館」という短編は
読み易かっただけでなく、本が飛ぶという
かなり独創的な話で面白かったです。
◆台湾少女、洋裁に出会う:鄭 鴻生著のレビューです。
台湾版・小篠 綾子(こしのあやこ)さんと言った感じの話しでした。
親の反対を押し切って始めた洋裁見習い。日本での留学を経て、
洋裁学校を立ち上げるまで洋裁一筋を貫いた女性。
そんな彼女の背中を見て育った息子が、
母親の足跡を愛情込めて綴った一冊。
洋裁学校の生徒の数がどんどん増えていったことが
一目瞭然で分かる集合写真は見物です。
台湾の時代とともに、女性たちのファッションと頑張りが
手に取るように伝わって来る貴重な記録ともいえる内容でした
シリーズ紙礫です!
uzumaki-guruguru.hatenablog.com
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