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うずまきぐ~るぐる 

読書書評ブログへようこそ!読んだ本についてのあれこれを思いのままにぐるぐるかきます。

【レビュー】私は売られてきた :パトリシア・マコーミック

 

私は売られてきた :パトリシア・マコーミック著のレビューです。

私は売られてきた (金原瑞人選オールタイム・ベストYA)

私は売られてきた (金原瑞人選オールタイム・ベストYA)

 

 

何より残念なのは 実話だと言うこと

 

 

かなり衝撃的なタイトル。
小説なのかと思いきや、実話であったことにまず驚いた。

 

毎年、1万2千人近いネパールの少女がインドの売春宿に売られているという。


そして、アメリカ国務省の推計では、世界的には年間50万人近い子供が性産業に売られているとのこと。こういう事実はなんとなく耳にしていたが、実際の数字を見るとかなり衝撃的です。

 

13歳の少女ラクシュミーは、街のお金持ちの家で女中として働くのだという言葉を信じ、継父によって、わずかなお金で売られてしまうことから話は始まる。

 

貧しさゆえに親に売られてしまうという悲劇。
そして、目的地に着くまで何人もの人々の間で交わされるお金のやり取り等々…どこまでいっても悲しい事実が付きまとう。

 

本書はこれらの経過を少女の視点で日記風に書かれている。小さなタイトルが次々と出て来て、その都度起こった出来事や人間模様が淡々と静かに綴られて行きます。

 

 

 

内容は読み飛ばしてしまいたいほど悲惨な場面や劣悪な環境。その反面、少女が人との関わりの中で感じ取る思いやりや、言葉を学ぶことの喜びなども感じ取れるシーンもあり、読む者の気持ちをグイグイ引き込んで行く。


著者は執筆にあたりはネパールの人里離れた村からインドのコルカタの売春街までの、少女達が通るであろう道のりを著者が辿り、実際彼女たちを手助けしている援助団体の人々などの取材を行いつつ調査したとのことです。


あたしの名前はラクシュミーです。
ネパールから来ました。
わたしは十四才です。

 

少女がアメリカ人に救出されたラストシーンで彼女が言った言葉が胸を締め付ける。

 

そして、何より悲しいのは、これが実在の人物の経験に基づいた話であること、昔の話ではなく、現在の話でもあるということだ。

 

※ドイツのグスタフ・ハイネマン平和賞受賞の感動の一冊。若い読者のための文学ということで、YA本でもあるようですが、大人もこの現実を知った方が良いと思える一冊。原著タイトルは「Sold」 こちらのタイトルも容赦ない。