ぶたのモモコはバレリーナ:森山京著のレビューです。
◆ふんわりした雰囲気に包まれながらも伝わってくるものが意外にも大きい
ふわぁーとした絵がまず目に飛び込んできます。
朝日の木漏れ日がさす、モモコの寝姿からはじま物語。
さぁ、忙しい一日をモモコとすごしてみましょう。
モモコはぶたちゃんです。
ずっと夢だったバレリーナになったモモコ。
今日は主人公の王女役をおどる日です。
でも、ここに辿りつくまで本当に大変だった。
モモコは人よりのみこみが遅く、人の倍以上練習を
しなければならなかったのです。
もちろんライバルもいます。美人で天才肌のマリエと努力型のモモコ。
本書は初舞台に立つモモコの一日を追った小さな話です。
モモコの世界はとてもまっすぐで健気で…だからそっと応援したくなる
雰囲気なんです。
そして、夢を掴む素晴らしさも伝えてきます。
もうひとつ。今日はモモコのお誕生日。
パーティーも楽しかったけど、さらに嬉しい出来事が…。
家へ帰って寝る前にモモコが数えたものは…
思わず可愛くてクスリと笑ってしまいます。
夢・努力・ライバル・仲間。
ふんわりした雰囲気に包まれながらも、
伝わってくるものが意外にも大きい。
絶版から復刊という経緯のある本だそうです。
なんといってもこの絵がねぇ。子供だけじゃなく、
おとなもすっかり虜にされちゃうと思います。