東京23区女:長江俊和著のレビューです。
東京23区は心霊スポットだらけ?
その区の特徴的な女性たちを描いたちょっとゆるめの小説かな~と思っていたのですが大間違い!いい意味で裏切られました(笑)
実際取り上げられている区は5つ。もしかしたらいずれは残りの区も含め続編が出るのかなーと、はやくも期待をしていたりする。
さて、都内には結構ないわくつきな場所が多い。心霊スポットなるものもあちこちにあることは知ってはいるものの過去にどんな出来事があったのか、意外にも知らないことも多い。
本書はひとつひとつの区を各章で取り上げ、取材という形でフリーライターで霊感が強い原田璃々子と、民俗学の講師だった先輩・島野仁があちこち訪問する。
この先輩、ちょっとうざったいタイプだったりするんですが、物知りゆえ彼の案内はとても勉強になるのであまり文句は言えぬ。
板橋区の縁切り榎からはじまり、渋谷区の暗渠、港区の六本木ヒルズ、江東区の夢の島、品川区の大森貝塚。
自殺の名所になったという高島平の団地とか、埋め立て地で有名な夢の島とか、子供の時になんとなく聞いていた噂のあの場所の名前が上がるとちょっと胸がざわめく。
実際、これらの場所ではどんなことが起きていたのか?先輩の蘊蓄を聞いているうちに「あーそうだったのか」と、霧が晴れてゆくような話も多かった。
と、なんだか心霊スポット巡り的なもののように見えるでしょうけど、本書はそこに過去に起きた少々怖い出来事が挿入されています。
六本木ヒルズになかなか着かないタクシーの話、夢の島にあるものを埋めにいった話等々、決して侮れないゾクゾク来る話が次々登場する。
「へぇ~」的な蘊蓄を収集しながら、「うぉおおー」と悲鳴を上げたくなるような話まで新鮮な面白さがあったように思えます。
ということで、これはやはり23区すべて網羅していただきたいです。23話、ドラマ化も可能だと思います。←気が早いって(笑)






