インドなんてもう絶対に行くか!!なますてっ!: さくら剛著のレビューです。
移動➔インド人と戦う➔移動➔インド人と戦う➔下痢という旅
著者の小説が出版されたということで、
「へぇ~小説も書くのか~!」と、その意外性にびっくりしたのも束の間。
「インドなんて二度と行くか!!ボケ!!」のことを思い出し、
無性に読みたくなってしまい、旅行記のシリーズであるインドの
続編の中に飛び込んだ!
うわぁあああ、懐かしい!この強烈なドタバタ感!
やっていることもほぼ前回と一緒!
移動➔インド人と戦う➔移動➔インド人と戦う➔下痢➔インド人と戦う➔移動・・・・
基本路線はしっかりキープ。
訪れる場所も前回とほぼ一緒ということもあって、
観光客を騙して商売をしているインド人たちの手口も変わりない。
前回の経験を活かし、そんなインド人に挑むがのごとく、
戦いの旅ははじまる。
爆笑しちゃったのが護身用?のためにクリケットのバッドって!
これ、結構今回活躍していました(笑)
移動状況は以下の通り
フンザ➔アムリトサル➔ムンバイ➔ゴア➔マンマド➔デリー➔ジャイプル
➔バラナシ➔ブッダガヤ➔カルカッタ
(あ、そう言えば最初はパキスタンからはじまっていたのですが、
もう読み終わる頃にはインドの印象しか残っていなかったという。)
どの章もとにかく戦いに忙しい日々なのですが、デリーあたりから
その戦いも厳しくなってゆく。特にデリーのお祭りの模様は必見!
完璧に対策を練り上げたさくらさんの悲しい結末。
巻末にあるビフォア―&アフターの写真は何度見ても爆笑してしまう。
そうそう、このたまに載せられている写真が意外にも面白くハマる。
白黒のなんの構図も考えられていないやる気のない写真の数々。
しかしさくらさんの旅行記の内容と合わせて読むと、
コレがいい感じに笑いを誘うのだ。
だらしなく寝ている犬ども、やる気のない牛、牛、牛。
観光客狙いの巨大風船と、騙しつづけるインド人たちの笑顔。
キンチョールされた蚊の大群。
お腹を下したときのイメージ画像、等々・・・・
もうなんというか、これこそがインドなのですな。
今回わたしのお気に入りは、バラナシの占い師の話。
彼は3年前にこの占い師に出会っているのだ。
相手は覚えていないので、再度同じ内容を占ってもらうと、
11年禿げになる年齢が早まり、寿命も9年縮まるという結果が!!(笑)
その他、さくらさんの質問に対する占い師の回答も
ゲラゲラ盛りだくさんなのだが、この占い師の分かり易い
インチキ手口というか寸劇?はもう無敵ですわ。
相手にバレていようが、貫き通す商売魂に思わず「プロ」という
言葉が浮かんでしまったくらい。
今回2度目であるさくらさんは経験を踏まえある程度余裕があり、
それなりに上手く交わすシーンもあったのですが、それでもあれやこれやと
不要なものを売り付けられたり、リキシャに乗れば目的地ではない場所に
連れて行かれたりと、本当に口が立つインドの商売人は手ごわい。
ガイドブックも良いが、応用&実践編としてインド旅行する前に読めば、
心構えがしっかりできるのではないかな?
というか、行きたくなくなるかも(笑)
それにしてもさくらさんって、本当にヒキコモリの人なんだろうか。
私にはとてもアクティブな人に感じられてならない。
ちょっと捻くれた感じはあるけれども、インド人との対話からも
ものすごくコミュニケーション能力も高い。
日本に居る時と海外に居る時ではテンションが全く違うのだろうか。
それとも仕事だと別人格?
さて、長いインド旅も脱力した犬たちの寝姿の写真で幕が降りる。
インドでの3度目の戦いは用意されているのだろうか?
別の地域でのさくらさんの様子も読んでみたいと思う。
ここからはさくらさんとは関係ないとは思うのですが、
PHPさんの宣伝ページがこれまた興味深い。(単行本の方です)
紹介されている3冊の本のタイトルが・・・!?
・自分の気持ちをきちんと<伝える>技術
・ピンチをチャンスに変える脳の使い方
・イライラしないで生きる本
これ、狙ったの?たまたまなの?
なんだかさくらさんの本から学ばなければいけない内容の本ばかり。
最後に来て出版社までも手ごわいな・・・と、笑いながら微震え。