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【レビュー】港町ヨコハマ異人館の秘密:山崎洋子

 

 港町ヨコハマ異人館の秘密:山崎洋子著のレビューです。

港町ヨコハマ 異人館の秘密

港町ヨコハマ 異人館の秘密

 

 

 ◆人力車を引いて横浜をかけめぐる

       おりんの周りはミステリーがいっぱい

 

 

本格的なミステリーを期待しちゃうとちょっと拍子抜けしてしまうけれども、

YAミステリーということで、若い娘が友達のためになんとか力になろうと

舞台である横浜を活き活きと駆け巡る様子が楽しめる。

 

 

明治38年関東大震災前の横浜はもっとも華やいでいた時期だという。

いつかは外国へ行ってみたいと、地元のミッションスクールに通う

おりんは、夜は家業である車夫の恰好をし、人力車を引いて横浜を

駆け回っている。

 

ある日、彼女はドレスを着て飛び降り自殺をしようとする同級生の喜美を

目撃し、助けることに。なんでも喜美は「悪魔からの手紙」を受け取り

怯えながら過ごしていたという。

一体だれがこんなことを?そこには喜美の父親の不審な過去が・・・・。

 

お転婆で考えるよりも体が先に動いてしまうおりんは、

そんな喜美のことを気にかけ、事件の真相を探ろうと

自分の身の危険を冒してまでもあちこち動き回るのだ。

 

横浜が舞台だということで、ホテルニューグランドや

山手、元町、馬車道等々聞き慣れた場所も数多く登場し、

とても身近に感じさせられる。

 

話はやがて喜美が父親に再会し、一緒に住むということで

横浜を去ったという情報のみがおりんに届く。

が、おりんはその情報に疑いを持つ。

 

喜美は本当に横浜を去ったのだろうか?

真相は後半、思わぬ方向へと進む。

 

実際の地図が表紙裏に載っているのですが、

川で区切られた町からはのどかな雰囲気が伝わってくる。

人力車があった横浜とはどんな感じだったのだろうか?

 

当時、豪華ホテルと呼ばれていたニューグランドホテルが

残っていることが、唯一、おりんと私たちが時代を超えて

繋がっているような気がして、とても不思議な気分になった。