あきない世傳 金と銀 源流篇:髙田郁著のレビューです。
感想・あらすじ 歳で奉公に出された少女の未来をあれこれ想像して楽しむシリーズ第一巻
シリーズということで、今後読むかどうかを左右する大事な第一巻。もう随分と前になるけれど「みをつくし料理帖」の最初の巻も、きっとこんな感じのテンションで読み終えた気がする。
これからこの主人公はあらゆる問題に立ち向かい、どんどんキャリアを上げて這い上がってゆくのだろうな。この人とは恋仲になるんじゃないのかな?等々、まだはじまったばかりの様相から今後の動きをあれこれ妄想する。
いずれにしろ、主人公である・幸(さち)の健気な姿や成長ぶりが読者の心を打つものになるであろう。
内容は物がさっぱり売れない享保期、摂津の津門村で学者の子として生まれた幸。大飢饉や家族との別離を経て、彼女は大阪天満にある呉服商「五鈴屋」に奉公に出される。なんと9歳で。
幼いころから学ぶことが好きだった幸は、女衆という立場でありながら、商いのことについて学びたいという気持ちを抱き、やがて番頭にその才を認められる。
「生鍋の底を磨いて過ごす」と言われていた女衆という身分。
しかし、それでは終わらせないという幸の姿が早くも見え隠れし、今後が楽しみとなる。
初巻ということで、幸のおいたちと新しい仕事環境を絡めつつ登場人物の紹介といった流れです。
商道、一体どんな厳しさや面白さがあるのか・・・。
いよいよ、その幕が上がる。
一気に読みたい!!シリーズ全巻セット