うずまきぐ~るぐる 

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【レビュー】お勝手太平記:金井美恵子

 お勝手太平記:金井美恵子著のレビューです。

お勝手太平記

お勝手太平記

 

 

大量の手紙の渦に呑みこまれ・・・

 

金井美恵子さんはずっと気になっていた作家さん。
・・なのですが、この本から入るのは失敗だった気がする。

 

というのも、小説は小説なのですが、「書簡小説」という形式なので、筋という筋があるわけではない。どんな小説を書く方なのかちょっと掴みづらかったかな。

 

それでも「毒気たっぷり」ということに惹かれ、なんとかなるだろうと読み始めるも、どうも・・・どうも・・・なかなかの苦行で(笑)

 

よく言うじゃないですか、女性のお喋りには目的はなく、ダラダラズルズルいつまでも話しているって。女同士、食事しながら、お茶しながら、取りとめのない話をするの私も結構好きですが、いやぁーこれが、知らぬ人の話となると退屈と言うか苦痛と言うか。

 

本書はそんな他人のゴールのない世間話をずっと聞かされているような雰囲気なんです。

 

60代の女性が学生時代に仲良かった友達や先輩に大量の手紙を書き続ける。書くって言ったって、何日も掛けて書くものも多く、よくぞこんなにも・・・と思うのですが、まるで会話しているかのように湧き出す話題の数々は脅威である。果てしなく広がる話は
まるで蜘蛛の巣のように便箋の中を張り巡らせる。

 

 

 

 

読書、映画、日常の愚痴がどこまでも続く

 

この女性、趣味は手紙以外に本もよく読んでいるようで、本のこともあれこれ書かれている。谷崎の作品もたびたび出てくるので個人的にはそこに惹かれてズルズルと・・・。

 

映画作品もたくさん登場する。
巻末8ページに渡り登場した作品が紹介されているくらい多い。
映画の好きな方はこの部分も楽しく読めるのではないだろうか。
(年代的に知らない映画ばかりで、私的にはイマイチ乗り切れず)

 

介護や病気の話も多く、病院で貸し出されている男女のパジャマの色にいたるまで、あれこれ愚痴や考察が絶えない。着物のリメイクで作る和風ドレスは貧乏くさいだの、ル・クルーゼのお鍋で作ったものがいいなんて絶対に嘘。なんてばっさり言い切ってくるから凄いです。

 

と、まぁこんな愚痴や悪口が点々と散らばっていて、時にクスリと笑ってしまうのですが、なんだかとーっても疲れてしまったのですわ。仕事で疲れて帰って来て読む本ではないですね(笑)同性の私でも息切れした本なわけですが、男性読者、この本どこまで耐えられるだろうか?

 

毒舌は好きだけど、ちょっと自分の好みからは外れているかな。とにもかくにも、金井さんの通常の小説を一冊読まなければと思った。

 

この作家さんの描く世界が好みかどうかはそれからだ。

はぁ・・・まだ耳がワンワンしている~~。

気力がある方、是非是非、本書に挑んでみてください!