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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】チョコレータひめ :もとしたいづみ,樋上公実子

 

 

 チョコレータひめ :もとしたいづみ,樋上公実子著のレビューです。

チョコレータひめ

チョコレータひめ

 

 

お菓子の名前のお姫様がいたなんて!

 

「なりたいものは何?」って訊かれたら、「チョコレータ姫!」と思わず答えてしまいそうなほど魅力的なお姫さまだなぁ。さてさて、その実態はどうなのでしょうか?


チョコレータルトタタンババロアクッキーゼリーケーキマカロン
マドレーヌプリンパフェキャラメルキャンディーアイスクリーム

 

って!!
これ、食べたいものを並べたのではなく、お姫さまの名前。
これまで読んで来た本のなかで一番長い名前の主人公だわ!
で、ながすきるので、チョコレータ姫って呼ばれているんですって。

 

チョコレータ姫はおかしを食べるのも眺めるのも好き。
お城にはお菓子職人が何人も雇われています。
それでも姫は「もっと珍しい美味しいお菓子が欲しい」と願います。

 

ある日お城に風変りな男がやって来て、触れるものがすべてお菓子に変わるという魔法のチョコレート「アステーオ」を姫に渡します。

 

魔法は本当で、そのチョコを食べた姫の周りのものはどんどんお菓子へ。しかーし、コインも王さまの冠も……姫の話相手、お菓子職人のカカオまでもが。

 

触ったものがお菓子になるのはすごく楽しそうだけど、エライことになりそうだ…とちょっとハラハラしながらも愉しめました。

 

 

 

本書はとにかく絵が素敵。樋上公実子さんの絵は、本当に見とれてしまう。トロ~ンとパンケーキから流れるメイプルや、色彩鮮やかなお菓子たちが装飾品のようにキラッキラしています。

 

お城中が一時は大騒ぎになり、お姫さま、もうお菓子はこりごりでしょ?と、思ったのですが、お姫さまはどこまでもお姫さま。騒ぎが収まっても涼しい顔をして、甘いもの好きは変わらず続くのです。そこがまたいいんだなぁ。

 

いわゆる人任せのお姫さまじゃなく、自分でどうにかしようとするあたりが、なかなか共感がもてるお姫さまでもありました。

 

だから結婚相手は・・・
王子さまはやはり登場しないけど、心温まるハッピーエンドが待っていました。

 

これを読んで甘いものはしばらくいいか…と思いきや、私が次に手にした本はan・anの「おやつカタログ決定版」という特集号!食いしん坊はこんなもんです。懲りません。

 

しっとりしたロールケーキのまくら、ふっかふかのパンケーキのベッドで、甘くておいしい夢をみようと、どこまでも甘いお菓子に包まれたいと願ったのです。