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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】かわいい結婚:山内マリコ

 

 

 かわいい結婚:山内マリコ著のレビューです。

かわいい結婚 (講談社文庫)

かわいい結婚 (講談社文庫)

 

 

いつかどこかに放出してやろうという感じが堪りません!

 

3つの短編がコンパクトに収まっています。
どの話の主人公たちも、心にちょっとした殺伐としたものを抱え、のどがイガイガしちゃうような落ち着かなさがあるのだけれど、リアリティのある文章にどんどん読み進めてしまう。

 

山内さんの作品の女子たちって、いつも戦闘態勢っぽい。ささくれた気持ちを持て余し、いつかどこかに放出してやろうという感じが堪りません。

 

女性たちの会話、揺れ動く心。そして見えている風景は、伊勢丹だったり、ビッグボーイのメニューだったり、ルンバたったりと、登場する小道具の類まで、いちいちリアリティがあって、より一層身近な小説に思えてくる。


♥『かわいい結婚』

家事の苦手な29歳の新妻の話。
夫のまーくんとは順調に仲良く暮らしているが、家事の大変さにうんざりし、この先、一生こんな生活が続くのかと・・・と、ささくれる。

 

悪夢じゃなかった?』
サラリーマンの裕司が、朝目覚めると、巨乳女に変身していたというシュールな話。とりあえず家を出て、女子用のアイテムを次々購入し、女性が日々困惑する問題を実体験。そして、別れた彼女に会いに行ったら、意外な展開が!?

 

♥『お嬢さんたち気をつけて』
同じ人を好きになったり、喧嘩したり、地元を離れたりしながらも、細々とつながっている女の友情を描いたもの。

 

ちょっと風変わりだったのは、『悪夢じゃなかった?』かな。

女性用の靴の履き心地の悪さや、ブラジャーの拷問のようなきつさ。膨大な数の化粧品選び、足を開いて座れないとか、男性が女性になると結構な苦行が待ち構えていることが解る。ソングショーツをはじめて履くシーンは爆笑ものです。

 

 

 

 

また「結婚」という言葉と同じくらい男性がナチュラルに口に出来ないものがあるという件。生理用ナプキン、ファンデーション、ネイルサロン、マカロン面白い考察?だなぁー、実際どうなのだろうか?けど、なんとなく「マカロン」的なニュアンス分かるよ、分かる!

 

3つとも個性がある作品で、甲乙つけがたい。『かわいい結婚』は、これから結婚を目指す女性にとっては、興味深いテーマだと思う。エンドレスな家事とどう向き合か!?

 

個人的には『悪夢じゃなかった?』の裕司の新たな目覚めが気に入っている(笑)

長編もいいけど、短編もなかなか!ますます今後が楽しみな山内さんである。注目してゆこう!