子守唄の謎:西舘好子著のレビューです。
子守唄のバリエーションを知る
お恥ずかしい話ですが、子守唄って自分の知っているものが一般的なもので、どこでもこの唄が普通に「子守唄」として歌われているものとばかり思っていた。
本書に出会い、実は地方によって様々な唄があることを知り、子守唄の奥深さに心底ビックリさせられました。
子守唄と言えばお母さんが歌ってくれるものという認識も浅はかで、母親の立場や苦労によっても内容が違ったり、また子守娘たちの労働の大変さや、故郷を思う切ない気持ち等、歌詞を通して知りました。
地方によって脅かして寝かせる歌詞であったり、子供の将来を願う歌詞であったり、讃美歌風であったり。どれもその土地柄を表す個性的なものばかりで興味深いです。
こんなにも時代背景と土地柄や生活が見える唄って現代ではあまりみかけない。
国の財産ともいえるこれらの子守唄。
大事に受け継いでいきたいものです。