共産主婦:イスクラ著のレビューです。
☞読書ポイント
起きてから寝るまでの生活雑貨をドール主婦が紹介するよ!
もっとお堅い感じの本かと思っていたのですが、オールカラー写真の雑貨、小物等が並ぶにぎやかな1冊でありました。
紹介国は東ドイツ・ソ連・ポーランド・ハンガリー・チェコスロバキア・ルーマニア・ブルガリア、各国のお人形さん(主婦役)が、自分の国の起きてから寝るまでの一日の様子を、レポーターのように紹介してくれるというキュートな内容。
例えば、ソ連のナターシャさん。
洋品店勤務で、夫は被術者。娘は6歳。
趣味は散歩。
こんな風にまずは彼女のプロフィールがあり、朝の風景からはじまる。どんな家に住み、どんなバスに乗って、仕事で使うペンはどんなものか?等々、時間軸に沿って、その時々に使われていたアイテムが登場する。全体的に、食器や文具、日用品が中心です。
また、各国の食事事情も取り上げられている。「この国のランチは、なーにかな?」と、国が変わるごとにいつしかランチタイムを楽しみにしている自分がいたりした。
過去の生活上で通り過ぎて行った製品というだけに、興味深い品々ばかり。しかし、もう少しボリュームが欲しい。・・・と思ってしまったのですが、執筆していく上で、思ったほど製品が集まらなかったという。苦労を乗り越えて出版されていたんですね。
日本だったら、70年代、80年代あたりのものはその気になれば、すぐ集まりそうですが、なかなか難しいのでしょうかねぇ。
個人的には「旧共産国共通コラム」が面白かったです。(もっとたくさんコラムが読みたかった!)生理用品やコンドームなど、短いコラムですが、内容は濃かったです。
ということで、カタログのように気軽に当時の雑貨を愉しめる・・・といったテイストの本でした。どちらかというと雑貨好き女子向けかな。