世界は終わりそうにない:角田光代著のレビューです。
感想・あらすじ
変化に富んだ1冊!注目は三浦しをんさんとの対談
エッセイ、対談、鼎談、書評と、1冊の中に、いろいろな読み物が詰まっています。
気分によって、エッセイを読んだり、対談を読んだり。読みに偏りが出ないよう、自分なりに変化をつけてページ配分をしながら読んでみました。
そんな中、真っ先に飛びついたのが、三浦しをんさん×角田さんの対談!
しをんさんのトークに魅了されている私にとっては夢のような対談だ~と、ウキウキしながら、飛び込んで行きましたよ!
このお二人の対談のテーマは「書評の愉しみ」。なんと、なんと、身近なテーマで、これまた嬉しい悲鳴!プロの方が書評を書くってどんな感じなのか興味津々です。
これは結構参考になりました。というか、自分でもどうかな?って思っていた部分が、
意外にもプロであるお二人の悩みどころでもあるという。メチャクチャ共感する部分がありました。
例えば、
「面白い本ほど、書くことが少なくなっていく」とか、
「自分語り→書評」とか、「あらすじを書く自分に腹が立つ」とか、
「けなす書評について」とか。
このあたり、日々感じていることなので、読んでいて爆笑を交え、非常に楽しくもあり、参考になりました。
そして、期待のしをんさんの爆笑秘話。ベッドの半分くらいは、山積みの本に占領されているって!もう、どんだけーって感じですね。シーツをいつ替えるか問題も(笑)
エッセイは人間考察、食、旅、恋愛と、角田さんの静かな語り口調の中にも鋭い内容のものが多く、「私だったら」と考えるシーンも多かったかな。
いろいろな所からの寄せ集めではあるが次はどんな話かな?という、わくわく感もあり、角田さんの読み物が漏れなく読めるというお得感ありです。
【メディア】こちらの記事は「図書新聞」に掲載されました。↙↙
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