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【レビュー】赤んぼう少女―楳図かずお作品集:楳図かずお

 赤んぼう少女―楳図かずお作品集:楳図かずお著のレビューです。

赤んぼう少女―楳図かずお作品集 (角川ホラー文庫)

赤んぼう少女―楳図かずお作品集 (角川ホラー文庫)

 

 

主人公の女の子のかわいらしさったら!

 

なにかの本で紹介されていて、無性に読みたくなったこの作品。少女漫画のキラキラッとした世界と同じくらいお世話になった楳図さんのホラーとは、本当に久しぶりのご対面!

 

いやぁ、もうこんなにも楽しかったか?ってくらいエンジョイ炸裂してきました!!

 

本書は、「赤んぼう少女」「黒いねこ面」「怪談」の3本収録。

当時あまりに怖くて記憶を抹殺したのだろうか?それとも初読みなのだろうか?既読か未読か迷うところ。いずれにしても、この幾たびも訪れる「ギクッ。ギャー」な感じ、闇の中を歩いている感じは、大人になっても変わらない。でも大人な私はもう本を閉じたりはしません。もうノリノリで突き進んで行くのです。

 

3作品共通するのは、主人公の女の子たちの容姿が本当に可愛い。
まつ毛なんてバサバサ厚盛り!ツインテールに大きな瞳。レトロなワンピース。
古風なお嬢様と言った感じで、プリンセス佳子様っぽいのです。

 

楳図作品の女の子のレベルの高さに改めて気づけた収穫は大きい。また韓流ドラマっぽく、赤ちゃんを産院で取り違えたころから悲劇が起こるあたりも、なかなかドラマチックではありませんか。

 

 

 

「赤んぼう少女」はそんな悲劇が悲劇を生むようなホラー。
施設で生活をしていた美少女葉子。彼女の本当の親が見つかり、家族として新しい生活が始まる。そこで葉子は、姉・タマミと対面するのだが・・・。

 

タマミは姉だけれど赤んぼうなのだ。タマミの容姿、はじめはビビった。けれども、私やっぱりこの子を知っている。様々な悪さをしかけるタマミではあるが、徐々に彼女の悲しい境遇に心が痛んでくる。身体は赤んぼうなのだけれど、心は葉子と変わらない少女。恋もしたいし、着飾って可愛くなりたい年頃だろう。そんな様子がチラッと見え隠れするのがなんとも切なく悲しい。この感じもうっすら覚えているなぁ。

 

しかし、やはり楳図作品!
タマミが潜んでいたり、襲ってくるシーンの不気味さは健在!
もうその激しさに思わず笑ってしまうこともしばしば。
そう、笑ってしまうのです。おそらく子どものときは固まっていたんだろうけど(笑)

 

ドカン!ドカン!と、懲りずに恐怖シーンを盛り込んで来るあたり、もう古典的な流れだけれど楽しいのです。

 

レトロな感じもたまらないですねー。お屋敷の中の様子、小物も素敵です。
いまどきのホラーで「ギロチン」なんて出てこないですよね(笑)

 

そんなこんなで一気読みしちゃいました。
楳図作品のメリハリある作品に再び魅了された2015年・夏。
年齢不詳な少女になった(←これが一番怖い)気分で読了。