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うずまきぐ~るぐる 

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【レビュー】わたしの神様: 小島慶子

 

 わたしの神様: 小島慶子のレビューです。

わたしの神様

わたしの神様

  • 作者:小島 慶子
  • 発売日: 2015/05/01
  • メディア: 単行本
 

 

 ★本が好き!の献本書評です。

 

小説という形の捌け口?

 

小島慶子さん、現在ご家族と一緒にオーストラリアに移住され、
テレビでお見かけする機会も随分と減りましたが、まさか小説を書かれていたとは!

 

エッセイが面白かったので、小説はどうなのかな~と思って献本に応募させていただきました。

 

小島さんがアナウンサーなだけに、どこかリアルであり、どこか盛りすぎじゃないかと眉唾ものに思えたり。もしかしたらこの業界特有の嫉妬や野心や上辺だけの誰も信用できないような世界に辟易とした彼女が、どこかに捌け口を求め、模索した結果、小説という形でうっぷんを晴らしたように見えないでもない。

 

小島さんの経歴をWikipediaで拝見すると、登場人物の女性たちとところどころ重なっているように思える。

 

本書は女子アナという社内での立ち位置、同期・ライバル、独立、結婚、育児。そしてジェンダーやDVなどを幅広く取り入れ、人間関係にスパイスを加える。足の引っ張り合いや、スキャンダル、男性優位等々、これでもかってくらい描かれ、それなりに話に乗せられちゃうんだけれど、最終的に「だから・・・だ。」「だけれども・・・だ。」のような感想が生まれない。読後感が虚しいのです。

 

 

個人的に気になっちゃったのは、登場人物のひとりの女性が、母親からもらった本をキッチンのゴミ箱に放り込むシーン。袋の口を縛ってゴミ置き場へと運んだというくだりが、どうしても嫌な気分にさせられる。些細なひとこまなんだけれど、たとえ小説の中であろうと、本の中で本がこのように扱われるシーンは見たくないと感じる人も少数ながらいると思う。

 

人間関係のエグさや刺激的な言葉だけに目を奪われがちな内容ですが、こういうところからも、この作品が持つ粗雑な雰囲気が伝わればと思う。細かいところを突くようで申し訳ないけれど。

 

さて、わたしが一番ゾクゾクしたのは、夫に浮気された産休中のアナウンサーの女性の行方。彼女は最終的に子供に全力を注ぐ決心をする。

「あの子を完璧な女の子にするために、私は人生を捧げよう。容姿も才能もチャンスも愛情も何もかも全部持っている女の子。ママありがとう、って喜ぶ顔が見える。神様なんかいらない。愛が、すべてだ。」

 

小島さんはかつて母親と相当確執があったと聞いている。
母親の過干渉、母の目がいつも重荷だったと言う。

 

それなのに小説で過干渉予備軍の母親を生み出した。
小島さんが書くから余計にこの先にあるものがなんだか恐ろしい。