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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】甘いもんでもおひとつ:田牧大和

 

 

 甘いもんでもおひとつ:田牧大和著のレビューです。

甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺

甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺

  • 作者:田牧 大和
  • 発売日: 2013/10/30
  • メディア: 単行本
 

 

和菓子よりも人間模様がメイン

 

タイトル、装丁ひと目で、読もうって決めてしまったほど、
惹かれまして・・・困ったもんです、食いしん坊ってやつは。

とはいえ、ねりものの和菓子は本当は苦手だったりします。
どら焼きとか大福あたりまでは好きなんですけど、
こういう感じの美しい和菓子は私にとっては観賞用です。

さて、本書は和菓子がこれでもかって感じで
出てくるのかと思いきや、どちらかと言うと、
和菓子屋に関わる人々の人間模様がメインの小説でした。

父親が作った和菓子の味を兄弟力を合わせて
やっている「藍千堂」という和菓子屋。

もともと「百瀬屋」という店を営んでいたのだが、
父親の死後叔父に追い出されてしまったこの兄弟。

そんな事情があるので叔父の店とのゴタゴタや、
ちょっとした恋愛話のゴタゴタなど、各章、
いろいろな出来事が勃発します。

職人気質の兄と、商売上手な弟の性格の違いが、
いいコンビになって物語に面白みを加えています。

各章始まりのページがカラーの素敵なデザインになっていて、
途中から次章が楽しみになりました。

全体的にこじんまりまとまっている感じなので
物足りなさは否めない。

雰囲気的には「みをつくし料理帖」の「つる家」のご近所に
ありそうだなぁ・・・と思わせる和菓子屋さんでした(笑)

この本と同時に読んでいた本がこってり系だったのもあり、
印象が薄く最後まで話に乗り切れなかったというのが
正直なところです。