甘いもんでもおひとつ:田牧大和著のレビューです。
感想 和菓子よりも人間模様がメイン
タイトル、装丁ひと目で、読もうって決めてしまったほど、惹かれまして・・・困ったもんです、食いしん坊ってやつは。とはいえ、ねりものの和菓子は本当は苦手だったりします。どら焼きとか大福あたりまでは好きなんですけど、こういう感じの美しい和菓子は私にとっては観賞用です。
さて、本書は和菓子がこれでもかって感じで出てくるのかと思いきや、どちらかと言うと、和菓子屋に関わる人々の人間模様がメインの小説でした。
父親が作った和菓子の味を兄弟力を合わせてやっている「藍千堂」という和菓子屋。もともと「百瀬屋」という店を営んでいたのだが、父親の死後叔父に追い出されてしまったこの兄弟。
そんな事情があるので叔父の店とのゴタゴタや、ちょっとした恋愛話のゴタゴタなど、各章、いろいろな出来事が勃発します。職人気質の兄と、商売上手な弟の性格の違いが、いいコンビになって物語に面白みを加えています。
各章始まりのページがカラーの素敵なデザインになっていて、途中から次章が楽しみになりました。全体的にこじんまりまとまっている感じなので物足りなさは否めない。
雰囲気的には「みをつくし料理帖」の「つる家」のご近所にありそうだなぁ・・・と思わせる和菓子屋さんでした(笑)この本と同時に読んでいた本がこってり系だったのもあり、印象が薄く最後まで話に乗り切れなかったというのが正直なところです。





