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うずまきぐ~るぐる 

*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】いいなずけ :アントン・P.チェーホフ

 

 

 いいなずけ :アントン・P.チェーホフ著のレビューです。

 

いいなずけのいた乙女のマリッジブルーから

 

結婚を夢みる乙女、ナージャ23歳。
16歳のころから彼女は結婚に恋焦がれ、ようやくアンドレイと婚約し、晴れて彼の許嫁になったのだけど・・・・。

 

いわゆる結婚を目前にして、色々な」ことが見えて来てしまい、マリッジブルー的な展開をみせるお話。

 

「このままでよいのか?もっと学んだほうがよい」

 

彼女に寄り添い諭していたのが、親戚のサーシャ。

 

 

 

「自立」をめざして、勇気あるはじめの一歩

 

彼のアドバイスが引き金となって、彼女は思い切ってサーシャと町を出る覚悟を決める。

 

まだ女性に勉学など必要ではないとされていた時代。
祖母も母も何の疑問を持つことなく、家庭で過ごすことをよしとしていた時代。
そんな環境で育った彼女が自分の意志で「自立」を目指すということが、どんなに勇気がいったことか。

 

彼女がその後どんな道を歩いたのか・・・。
初めの一歩を踏み出すことによって彼女が手に入れたものは、とてつもなく大きなものだったことが伺えます。

 

地味な内容ではあるのだけど、何かの迷いが生じたとき、彼女の姿を思い出せば、きっと何かのヒントが見えてくるはず。小さい花にほんのり日が差したような希望の持てる話なのです。